白うめ塾 スタッフ研修 / 2026年6月

ミスを仕組みで減らす

気合いじゃなく、仕組みで防ぐ

2026年6月19日(金)13:00〜14:00 / スタッフのみなさん全員

進行メモ(すぎちゃん用・フル版):このまま読み上げる用ではなく、各パートの要点と話す順番。基本は口頭で進める。

パート1「またやっちゃった」を、なくす

気合いでは、ミスは防げない

「気をつけます」を何度言っても、ミスは減りません。人は、忙しいと抜ける生き物だからです。

そしてもう一つ。「誰かがやってくれているだろう」と人に期待すると、最後に仕事が残ったり、ヒヤッとすることが起きます。

今日は、責める話ではありません。「またやっちゃった」をなくすために何ができるか——ラクになる話をします。

解説

パート2なぜ「うっかり」は起きるのか

まず知っておきたいこと。人のもの覚えは、思うよりあてになりません。

20分で4割
人は、聞いたことの約4割を20分で忘れるといわれます。
「さっき言ったよね?」が伝わらないのは、当たり前のこと。

うっかりが増えるのは、この3つのとき:

  • 忙しいとき(同時にいくつも気にしている)
  • 急いでいるとき(お迎え・バスの時間が迫る)
  • いつもと違うとき(人手不足・代打・行事の日)

つまり「覚えておく」「気をつける」だけでは、ミスはなくなりません。

パート3先回り=「一段高く見積もる」

「〜だろう」でやめず、安全側に多めに見る

トラブルの多くは、突然ではなく起きる前にサインが出ています。先回りできる人は、そのサインに先に気づいて動いています。

迷ったら「一段高く見積もる」。
  • 人手は「足りるだろう」より、少し多めに
  • 引き継ぎは「伝わっただろう」より、もう一度確かめる
  • 安全のことは「大丈夫だろう」より、いちばん心配な場合で動く

高く見積もって何もなければ、それでよし。低く見て穴があくより、ずっと安心です。そして自分の担当は、ゴールまで。これが結局いちばん仕事を減らします。

パート4ミスを防ぐ「3つの道具」

道具①

チェックリスト

覚えようと頑張るより、紙に書いて目で確認。記憶の問題を、道具の問題にしてしまう。

例:バス出発前の「乗る子・人数・降ろす場所」確認/お迎え前の「今日の変更点」確認

道具②

声に出して・指さして確認

電車の運転士さんの「出発、よし!」と同じ。声と指さしを足すと、見落としが減る

例:人数を「1人、2人…全員よし」と声に出す/鍵・戸締まりを指さし確認

道具③

1人で抱えず、2人の目・残す

大事なことは口だけにしない。ひと言メモに残す/もう1人に伝える。これで「言った・言わない」も伝え忘れも減る。

例:保護者からの伝言は共有メモやLINEに残す/引き継ぎは次の人に分かる形で(ダブルチェック)

パート5白うめ塾で「起きそうな」すれ違い

うちの塾で起きそうな場面です。「あるある」と思うものに、心の中で○を。大事なのは、誰が悪いかではなく「どんな仕組みなら防げたか」

場面1:バスの変更が、運転手・添乗に届かない

「今日は◯◯ちゃん、別の停留所でおばあちゃんがお迎え」が、当日のバス担当に伝わっておらず、いつもの場所で降ろそうとした。

原因:受けた人 → バス担当へ、口頭だけ(または伝え忘れ)。
仕組みで防ぐ:バスの変更は「今日の変更ボード」など1か所に書く。出発前にそこを指さし確認。

場面2:欠席・早退が、クラスをまたいで共有されない

保護者から「今日は休みます」の電話を受けたが、各クラスの担当に伝わらず、いない子を探してしまった。

原因:受けた人が「伝えたつもり」。どこにも残っていなかった。
仕組みで防ぐ:欠席・早退は受けたらすぐ共有メモに記入。各クラスは活動前にそこを見る習慣に。

場面3:習い事のかけもちの子の動きが抜ける

「英語のあと、そのまま空手」の子。英語が終わって帰ろうとしたのを、担当が気づかず見送りかけた。

原因:その子の今日の予定を、次のクラスの担当が把握していなかった。
仕組みで防ぐ:かけもちの子は「今日の流れ」を一覧に。クラスの引き渡しは「次は空手だね」と声に出して受け渡す。

場面4:気になった子のことが、次の先生に届かない

午前に少し元気がなかった子のことが、午後の別クラスの担当に伝わらず、お迎えで保護者に何も言えなかった。

原因:「大したことないかな」と自己判断で、引き継ぎから抜けた。
仕組みで防ぐ:気になったことは小さくても1行メモ。判断は後で誰かがする。まず残す

いちばん穴があくのは「いつもと違う日」

ふだん通りの日は回ります。危ないのは、急なお休み・代打・ペア変更などのイレギュラー。ここで「〜だろう」が入ると、大きな抜けや事故になります。実際にあった2つで考えます。

場面5:急な代打で、段取りが抜けた

ある先生が急にお休み。代わりの先生がバスへ。でもその先生が運転できる車は決まっているのに手配の確認が抜け、朝に慌てて手配することに。

原因:「代わってくれるなら回るだろう」。代打にともなう段取りが引き継がれていなかった。
仕組みで防ぐ:代わる人が「何ができて、何ができないか」を代わる前に確認。代打の日は「いつも通りには回らない」前提で一段高く。

場面6:「あの人なら大丈夫だろう」で、ヒヤッと

学童のお迎えはいつもペア。イレギュラーで入って間もない先生が1人で行くことに。「経験者だから大丈夫だろう」と任せたら、言うことを聞かない子が交差点で危ない行動を取りヒヤッと。

原因:イレギュラーの「現場まかせ」と「大丈夫だろう」が重なった。
仕組みで防ぐ:子どもの安全が関わる場面は一段高く見積もる。イレギュラーでも「1人にしない」を基本に。慣れより「もし何かあったら」で考える。

6場面、防ぎ方はほとんど同じ

残す ・ 共有する ・ 先に確認する

パート6自分の毎日に当てはめる

自分の仕事に当てはめて考えましょう。書かなくてOK、頭の中で。(進行メモ:1〜2問だけ何人かに口頭で振る/挙手でも可)

  • ① 自分の仕事で「ここは抜けやすい」場面は?
  • ② それは「忙しい・急いでる・いつもと違う」のどれ?
  • ③ 道具(残す/声に出す/一段高く)のどれで防げそう?
  • ④ 明日から「これ1つ」やる、と決めるなら?

パート7今日のまとめ

残す口だけにせず、ひと言メモに
共有する1人で抱えず、次の人へ
先に確認「〜だろう」をやめて一段高く

ミスは、気合いではなく仕組みで減らせる。

自分の担当はゴールまで。それが、めぐって自分の仕事をラクにします。